Googleは世界で抜群な知名度を誇る検索エンジンサービスとして、世界中の多くの方が利用しています。近年では検索エンジンのみならず、フリーメールサービスのGmailやクラウドストレージGoogle Drive、動画共有サービスYouTubeなどあらゆるサービスを提供しています。
Googleは2013年よりIaaS事業に参入することを表明しており、2014年よりサービス展開を進めています。今回はGoogle Cloud Platform(GCP)のサービス概要について解説します。
Google Cloud Platform(GCP)とは?
Google Cloud Platform(GCP)は、検索エンジン大手Googleが提供しているInfrastructures as a Service(IaaS)・Platform as a Service(PaaS)の総称です。
IaaSとPaaSの他、SaaSという名称を近年では頻繁に耳にしますが、どれもクラウドサービスの総称でそれぞれ提供されているソフトウェアやハードウェアが異なります。
IaaSとは、インターネット経由でハードウェア(サーバー)やネットワーク、基本ソフトを提供し、ミドルウェアやアプリケーションを自由に導入できるサービスで、PaaSはIaaSで提供されるハードウェア、ネットワーク、基本ソフトの他、ミドルウェアを提供し、アプリケーションを自由に導入できるサービスです。一方、SaaSはPasSに含まれる機能に加え、アプリケーションも含まれます。
それぞれの特徴や違いについては2016年7月4日に記載した「クラウドサーバーとは何か?知っておきたい4つの知識」にて記載していますので合わせてご覧ください。
Googleでは、多くの一般ユーザーが使用しているGmailやGoogle DriveなどのサービスはSaaSに該当します。今回Google Cloud Platform(GCP)を提供することで、ユーザーが自由にミドルウェアやアプリケーションを自由に導入して利用できるサービスを既存のGoogleインフラを利用して使うことが可能になりました。
Google Cloud Platform(GCP)で提供されているサービス
Google Cloud Platform(GCP)は、IaaS・PaaSの総称ですが、それぞれ用途に応じて様々なサービスが提供されています。今回は代表的なサービスをピックアップして紹介します。
Google Compute Engine(GCE)
Google Compute Engine(GCE)は、IaaSに該当するサービスです。Googleが予め用意したハードウェアとネットワーク、基本ソフトを用いた仮想マシンとして利用できます。
Google App Engine(GAE)
Google App Engine(GAE)は、PaaSに該当するサービスです。ウェブアプリケーションやモバイルバックエンドを開発するためのプラットフォームです。
Google Container Engine(GKE)
Google Container Engine(GKE)は、Dockerコンテナを実行できるサービスで、開発したアプリケーションを「コンテナ」としてパッケージ化し、あらゆる環境において迅速に実行することができます。
Google Cloud SQL
Google Cloud SQLは、データベース・サーバーで、あらゆるデータの保存や管理を行えます。
Google Cloud Storage
Google Cloud Storageは、SaaSに該当するサービスで、あらゆるデータを暗号化して保存したり、アクセスして利用することができます。
BigQuery
BigQueryは、ビッグデータを解析するためのSaaSで、大容量のデータを低料金で格納できることに加え、大量のデータからリアルタイムで分析できる他、データベースのスケールも可能です。
Google Cloud Platform(GCP)の特徴
Google Cloud Platform(GCP)の特徴としては、我々が普段利用しているGoogle検索エンジンやGmailなどの既存サービスで利用している巨大なインフラを低コストで利用できることです。
また、Googleが予め提供している既存のインフラを活用できますので、自身でインフラに対する初期投資が不要なことに加え、運用を行う手間を省くことができます。
使用規模や用途、予算に応じて、スケールを柔軟に変更でき、必要なサービスのみを活用することも可能です。