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レンタルサーバーの非公開領域をファイルサーバーとして使う上で知っておきたいポイント

レンタルサーバーの非公開領域をファイルサーバーとして使う上で知っておきたいポイント

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レンタルサーバーを契約した場合、ウェブサイトを公開しても容量が余っているケースなど多く、PCなどのローカルデータをバックアップしたり、複数人でファイルを共有したい場合など、オンラインストレージ(ファイル置き場)として利用すると有効に活用できます。

2016年9月7日に公開した記事でファイルサーバーとして利用できる「WebDAV機能」について言及しましたが、WebDAV機能が利用できるレンタルサーバーは限られていることや、既に契約されたレンタルサーバーでは「WebDAV機能」が提供されていない場合などは、FTPアクセスなどを利用してレンタルサーバーの非公開領域をオンラインストレージとして利用可能です。

今回は、レンタルサーバーの非公開領域をオンラインストレージとして利用する際に知っておきたいポイントをお伝えします。

レンタルサーバーの公開領域と非公開領域

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レンタルサーバーには、公開領域と非公開領域の2つの領域が用意されている場合があります。

公開領域は、この領域に保管したファイル内容がインターネット上に公開されている領域で、レンタルサーバーでウェブサイトを公開する際は、この領域にファイルを保管します。WordPressでウェブサイトを作成する際も、公開領域のフォルダの直下にWordPress用のフォルダが作成され、テーマやプラグイン、画像ファイルなど必要なデータが一式保管されています。

公開領域のディレクトリ名はレンタルサーバーによって異なりますが、主に「public_html」や「www」といったディレクトリ名で管理されていることが多いです。

一方で、非公開領域は、インターネット上に公開されていないフォルダで、この領域にファイルを置いた場合、インターネット上に内容が公開されないため、公開したくない内容のファイルを置く場合に便利です。

レンタルサーバー各社では公開領域と非公開領域を設けている事が多いですが、レンタルサーバーによっては非公開領域が用意されてない場合もありますので、レンタルサーバーを契約する前に内容を確認する必要があります。

レンタルサーバー各社の非公開領域の有無

レンタルサーバー各社によって、非公開領域の有無が異なりますが、実際に主要レンタルサーバー毎の非公開領域が用意されているのか調べてみました。

1.エックスサーバー
エックスサーバーでは、「ドメイン名/public_html」以外のディレクトリが非公開領域として指定されています。公開領域は「ドメイン名/public_html」となりウェブサイトで公開するデータはここに保管します。

2.さくらインターネット
さくらインターネットでは、「www」ディレクトリ以外が非公開領域として指定されています。「www」ディレクトリは、公開領域として使用します。

3.カゴヤ・ジャパン
カゴヤ・ジャパンでは「/public_html」以外のディレクトリ以外が非公開領域となっています。「/public_html」は公開領域として指定されています。

4.heteml(ヘテムル)
heteml(ヘテムル)では、「web」フォルダ以外のディレクトリが非公開領域として指定されています。「web」ディレクトリは公開領域として使用します。

5.WADAX
WADAXでは、「public_html」以外のディレクトリが非公開領域として指定されています。「public_html」は公開領域として使用します。

6.ロリポップ!
ロリポップでは、残念ながら非公開領域が用意されておらず、サーバーに保管したファイルはインターネット上に公開されてしまうことになります。そのため、アクセス制限などを各自で行うなどの対策が必要です。

レンタルサーバー各社非公開領域の扱い

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非公開領域についてはオンラインストレージとして利用することで、空きスペースを有効活用できますが、各レンタルサーバーではオンラインストレージとしての利用を許可しているサーバーと利用自体は可能だが推奨していないサーバーがあります。

オンラインストレージとして利用可能なサーバー

さくらインターネット
heteml(ヘテムル)
ロリポップ(要アクセス制限)

オンラインストレージとして利用を推奨していないサーバー(利用自体は可能)

エックスサーバー
カゴヤ・ジャパン
WADAX

これらの共用サーバーは本来はウェブサイトを公開することが主な目的として提供されており、仕様上、他のユーザーとサーバーを共有している関係上、大量のファイルの送受信を行うとサーバーに負荷がかかり、他のユーザーに迷惑をかける場合や制限が係る場合があります。ファイルサーバーとして本格的に利用したいと検討している場合は、2016年9月12日の記事で紹介したWebDAV機能を有しているサーバーを考慮したいところです。

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