近年、Amazonのサービスとして「AWS」という言葉を耳にする機会が増えています。Amazonと言うと「インターネット通販」というイメージが大きく、日本でも多くの方がインターネットショッピングで利用しています。
Amazonは、インターネット通販で培ったノウハウを活かして、クラウドコンピューティングサービス「Amazon Web Service(AWS)」の展開を始めており、ITサービス事業も大きく加速させています。今回は、「Amazon Web Service(AWS)」のサービス概要を紹介します。
Amazonのクラウドサービス「Amazon Web Service(AWS)」
Amazon Web Service(AWS)は、Amazonが展開しているクラウドサービスで、インターネット経由でアプリケーションサービスやストレージサービス、データベースサービスなど、あらゆるITサービスを利用できます。
近年では、インターネットが普及したことに加え、複数のコンピューターを利用するニーズが高まったこと、パソコンだけではなくスマートフォンやタブレット端末など端末や基本ソフト(OS)が多様化したことで、インターネット経由であらゆるITサービスを利用するニーズが高まっています。
クラウドサービスというと、一般的にイメージされるのはクラウドストレージサービスである「Dropbox」やMicrosoftの「OneDrive」などのサービスが上げられますが、これらは、サービス提供者が予めハードウェアやネットワーク、基本ソフト、ミドルウェア、アプリケーションを用意した上で提供されている「Software as a Service(SaaS)」に該当するサービスです。
Amazon Web Serviceでは、個人や法人などあらゆる利用者のニーズに対応すべく、SaaSに加え、インターネット経由で各種ハードウェアやネットワーク、基本ソフト(OS)が利用できる「Infrastractures as a Service(IaaS)」、ハードウェアやネットワーク、基本ソフト(OS)に加え、ミドルウェアが提供された「Platform as a Service(PaaS)」など、用途に応じて必要なサービスを選択できます。
IaaS、PaaS、SaaSのそれぞれの違いや特徴については、2016年7月4日に記載した「クラウドサーバーとは何か?知っておきたい4つの知識」にて解説していますので、合わせてご覧ください。
Amazon Web Service(AWS)の活用用途
Amazon Web Service(AWS)は、我々がイメージしているクラウドサービスに比べると若干複雑な印象を受けますが、ターゲットとしてはビジネス用途での活用がメインとなります。
例えば、当サイトではレンタルサーバーサービスを中心に紹介していますが、ウェブサイトを運営したいという場合でも「AWS」を活用できます。例えば、AWSの仮想サーバーサービスである「Amazon EC2」を利用してウェブサイトの運営が可能です。レンタルサーバーとは異なり、多様なプラットフォームが選択できる他、WordPressといった各種ツールも豊富に選んで活用できます。
この他、近年活用に注目が集まっているビッグデータの解析やあらゆるものがインターネットにつながる「IoT」のプラットフォームとしてデータ収集や蓄積、分析デバイス管理、アプリケーション開発といった用途でも活用できます。
この様にAWSでは、ウェブサイトの開発から、ウェブサービスの提供に加え、ビッグデータやIoTといった今後需要が拡大するサービスにおけるプラットフォームとしての活用も広がりそうです。
Amazon Web Service(AWS)で提供されているサービス
Amazon Web Service(AWS)は、用途に応じて多くのサービスが提供されています。AWSのホームページ上で紹介されている中でも30以上のサービスが記載されていますが、常に新しいサービスが次々に登場しています。今回は、AWSで提供されている代表的なサービスをピックアップして紹介します。
Amazon EC2
Amazon EC2は、「活用用途」の中でも少し触れましたが、仮想サーバーサービスです。WEBサーバーのハードウェアやソフトウェアなど各種リソースが自由に活用できます。インターネット経由であるため立上げを待つことなくわずか数分間で新規サーバーを起動でき、必要に応じて容量を柔軟に変更できます。従量課金制の為、実際に使用した分のみの料金となり無駄なコストを削減につながります。
Amazon S3
Amazon S3は、データストレージサービスで、あらゆるデータを格納することに加えアクセスして活用することや、コンテンツ配信としても活用できます。
Amazon RDS
Amazon RDSは、Amazon Relational Database Serviceの略で、クラウド上でデータベースを簡単に運用できる他、自由に設定したり、スケールを変更するなど柔軟な運用が可能となっています。また、データベース管理ツールもお好きなものが選択でき、Amazonが提供しているAmazon Auroraの他、人気が高いMySQL、Oracle、Microsoft SQL Server、PostgreSQL、MariaDBなど、好みや用途に応じて運用できます。