近年では、インターネットの普及に加え、サーバーやドメインの価格が手軽になったことからホームページを運用する方が増えており、とりわけ、世界中で人気が高いCMSであるWordPressでウェブサイトを運営する方が増えています。前回の記事では、WordPressでブログを運用するメリットについて紹介しました。サーバーへの導入やテーマが豊富であること、プラグインで拡張できること、SEO対策に有利であることなどを上げましたが、今回は逆にWordPressでブログを運営する上でのデメリットについて見ていきたいと思います。
セキュリティ上の懸念がある
WordPressの最大のデメリットとしては、セキュリティ上の懸念が多くある点です。WordPressは「WordPressでブログ運営をする上での5つのメリット」の記事でオープンソースであることをお伝えしていますが、オープンソースは自由であ反面、それを逆手に悪意を働くことも可能になります。
WordPressは世界的に多くのユーザーが利用しているため、WordPressをターゲットにしたマルウェア感染や不正アクセスが多く発生しています。
また、2016年5月28日に記載した「WordPressを使う上で知っておきたいハッカーの悪用手段」で詳しく記載していますが、WordPressの管理画面にアクセスして、ユーザーIDとパスワードを不正に入手して管理画面にログインしてウェブサイトを改善するといった事例もあります。
WordPress側でもアップデータを継続的に行っていますが、ハッカー側も脆弱性を見つけては悪用することを繰り返しておりいたちごっことなっています。そのため、ユーザー自身でもアカウントやパスワードを推測が難しいものに設定して、定期的に変更する、WordPressのデータはバックアップを取るなどの対策を行う必要があります。
公式テーマ以外を使用して不具合が発生する可能性がある
WordPressはオープンソースであるため、WordPressがあらかじめ用意している公式テーマ以外のテーマを使うこともできますが、まれに、公式テーマ以外を使用したことで、不具合が生じることもしばしばあります。
他の開発者が公開しているテーマも、無料もしくは僅かな代金を引き換える形で有志としてテーマを開発している場合が殆どです。そのため、一般的にお店に販売されている商品と同様に100%動作補償をするものではありませんので、その点をあらかじめ留意した上で、自己責任の元で導入しなければなりません。
また、先程のセキュリティの話にも関連しますが、テーマによってはあらかじめマルウェアが仕組まれているものなど、悪質なテーマも存在します。
そのため、公式テーマ以外のテーマを使用する時は、かならずインターネット上のレビューを参考にテスト環境を用意し、動作を確認してから導入すると良いでしょう。
プラグインの影響でトラブルが起きる可能性もある
こちらもテーマと同様ですが、WordPressは拡張機能として「プラグイン」を提供しています。ここで提供されているプラグインの多くは、世界中の有志らによる開発者によって提供されているものがほとんどです。
従い、テーマと同様に100%の動作補償を行うものではなく、プラグインを導入したことで不具合を生じる可能性も十分にあります。また、テーマとプラグインもしくは他のプラグイン同士が互いに悪影響を及ぼして、上手く動作しないこともあります。
そのため、プラグインを導入する際も、あらかじめレビューを参考にテスト環境を用意するなどして、動作チェックを行った上で、プラグインを導入するかを判断すると良いでしょう。
HTMLやCSSなどの最低限の専門的な知識が必要である
WordPressはカスタマイズ性に優れているメリットがありますが、自分で自由自在にデザインやレイアウトを変更したい場合は、HTMLやCSSといった専門的な知識が必要になります。
また、先程お伝えしたように、公式テーマ以外のテーマを使用した場合や、プラグインをインストールして、何かしらの不具合が生じた場合など、専門的な知識があれば、不具合にもよりますが、自分で修正することもできます。
専門的な知識がなければ、既にあるテーマやプラグインをつかった簡単なウェブサイトの作成は可能ですが、オリジナリティあるウェブサイトを作ることはできません。そのため、他人とはことなるオリジナリティあるウェブサイトを作成し、ブログとして運営していくには、専門的な知識は欠かせません。
ウェブサイトの表示速度が低下する場合もある
WordPressでブログを運営していると、ときどき表示速度が遅くなってしまうことがあります。WordPressは様々なプログラムがバックグラウンドで動作しており、各所で通信を行っていることや、プラグインをたくさんインストールした場合など、多くの機能が同時に動くことになりますので、サーバーに負担がかかってしまいその分動作が遅くなってしまいます。