インターネットが普及し、自宅にいながらパソコンやスマホでネットショッピングを楽しむ消費者が増えています。経済産業省によると、平成27年の日本国内におけるECサイトの市場規模は13.8兆円となっており、前年度に比べ7.6%増加しています。
ネットショッピングは、一昔前まではパソコンでの利用が中心でしたが、スマホが普及したことでいつでもどこでもインターネットに接続できることから、ECサイトの市場規模を牽引している背景としても考えられます。
そんな中で、ECサイトを展開したいと検討している企業や個人事業主も増えています。今回は、ECサイトの展開を検討しているか単位、ECサイトを構築・運営する方法を紹介します。
レンタルサーバーにECサイト向けCMSを導入する
当サイトでは、多くのレンタルサーバーを比較し紹介していますが、レンタルサーバーを利用してECサイトを展開する場合、ECサイトに特化したCMS(Contents Management System)を利用する方法があります。
CMSとは、管理画面からウェブサイトの管理や更新ができるシステムで、記事を定期的に投稿するなど更新頻度が高い場合、難雑な作業や手間を省き、管理画面にログインして簡単に更新できるツールです。代表的なCMSはWordPressやMovableTypeなどがあります。
ECサイトに特化したCMSとして「EC-Cube」などがあります。レンタルサーバーにインストールすることで、ECサイトに必要な各種機能が簡単に構築できる他、マーケティングや売上管理、決済機能などECサイトを運営するためのツールも充実しています。
CMSを利用するメリットとしては、自由度が高く思い通りのウェブサイトが構築できることに加え、構築や運営するにあたりレンタルサーバーの料金のみで利用できるためコストが抑えられます。
デメリットとしては、基本的にご自身で構築することになりますので、ウェブに関する知識が必要なことや、ウェブの設定に慣れておく必要があります。
ホームページ作成ツールのECサイト機能を利用する
レンタルサーバーを借りなくても、インターネット上にあるホームページ作成ツールを活用してECサイトを構築する方法があります。従来のホームページ作成ツールは、パソコンに専用のソフトをインストールして使うツールが主でしたが、今では、ウェブブラウザのみで簡単な操作でホームページ作成ができるクラウド型のホームページ作成ツールが増えています。
クラウド型のホームページ作成ツールは、「Wix」や「Jimdo」などが代表的なサービスとして知られています。いずれのツールもECサイトの運営に特化したプランを用意しており、商品画像とテキスト文章を用意するだけで簡単にECサイトの構築と展開が可能です。
ホームページ作成ツールを使うメリットとしては、専門的な知識がなくても簡単にECサイトが作れること、カート機能や決済機能、売上管理機能といったECサイトの運営に必要なツールも充実している点です。また、レンタルサーバー代が不要で月額の利用料金のみで低コストに運営が可能です。
デメリットとしては、あらかじめ用意された機能の中から使うことになりますので、用意されたのも以外の機能を使えないことや、サーバーを移転したいと考えた場合、ホームページのレイアウトを維持したままの移転ができないことにあります。
ショッピングカートASPを利用する
ショッピングカートASPは、ASP業者があらかじめ構築したしたシステムを使い、利用者自身で商品登録やサイトのデザイン設定を行うだけで簡単にECサイトが作れるサービスです。代表的なサービスとして「Make Shop」などがあります。
メリットとしては、システムは既に構築されているため、利用者自身で難雑な設定が不要で、商品登録など最低限の作業で簡単にECサイトが構築できる点です。ウェブに関する知識があまりなく、本業に集中するためネットショップは手間を抑えて行いたいという方に適しています。
デメリットとしては、ASP業者が構築したシステムであるため、機能を拡張するなどのカスタマイズが難しい点です。利用料金については、Make Shopの場合、初期費用が1万円、月額費用はプランに応じて2,000円から5万円となっており、レンタルサーバーの利用料金とほぼ同等となっています。柔軟性を考えるとレンタルサーバーでECサイトを展開した方が場合によってはコストが抑えられることもあります。
楽天市場などのECモールに出店する
ネットショッピングで多くの消費者が利用している楽天市場などのECモールに出店する方法があります。あらかじめECモールが用意したインターネット上のスペースを借りることで、ECサイトの展開が可能になります。
ECモールを活用するメリットとしては、やはり集客力がある点です。レンタルサーバーやショッピングカートASPとは異なり、立ち上げたばかりでも多くのアクセスが望めます。
デメリットとしては、費用が高額なことです。例えば楽天市場に出店する場合、初期費用が6万円、出店費用はプランに応じて19,500円から100万円と高額な費用が必要です。また、デザインや機能などはECモール側の意向や仕様に合わせる必要があり、カスタマイズに大幅な制限があります。