前回の記事では、レンタルサーバーでグループウェアが利用できるのかについて解説しましたが、レンタルサーバーによってはあらかじめグループウェアを標準でインストールできるオプションを用意している場合があることをお伝えしました。
今回は、グループウェアがオプションで用意されているレンタルサーバーを紹介し各社比較していきたいと思います。
WebArena SuiteX
WebArena SuiteXは、NTTグループのNTTPCコミュニケーションズが提供している法人・個人事業主向けのレンタルサーバーです。グループウェアとしては、「desknet’s-e NEO」が利用できます。
NTTグループであることから信頼性が高く、品質補償制度(SLA)にて稼働率100%を実現しているなど、ビジネスで求められる「安定性」においては大変優れていると言えます。日経コミュニケーションが実施した「856社が選ぶ 2002年度版 プロバイダ満足度ランキング」のホスティング・ハウジング部門で1位を獲得しています。
特に、セキュリティ機能については充実しており、定期的な自動バックアップに加え、ファイヤーウォール対策やWeb改ざん対策、DoS攻撃対策、メールウイルスチェックサービス、FTPのアクセス制御、IPS(不正侵入防止システム)など様々なセキュリティ機能が利用できます。
サーバースペックについては、スタンダードプランの場合、ディスク容量は300GB、転送量は無制限で利用できます。
グループウェア機能の利用については、サーバーの管理画面でクリック操作のみでインストールできます。発行可能なライセンスは5ユーザーから300ユーザーまで、ライセンスを新規で購入する場合は定価の20%オフで購入できます。また、既にライセンスをお持ちの方が乗り換える場合は無料、スモールライセンスの場合は定価の80%オフで利用できます。
30ユーザーで新規でライセンスを購入した場合の価格は110,080円ですが、5年間利用した場合サーバーの料金込みで1ユーザーあたり、月額152円と低価格で利用できます。
カゴヤ・ジャパン共用サーバー
カゴヤ・ジャパンが提供しているレンタルサーバーは、大容量かつ高スペックでありながら低価格で利用できるのが特徴です。
データベース・サーバーにSSDを採用しており、安定的にかつ高速にアクセスが可能である他、転送量が1日あたり200GBと大容量のファイルのやり取りも可能です。また、セキュリティ機能としてファイヤーウォール機能とIPS(不正侵入防止システム)が標準で搭載されています。さらに、歳台10GBまでの無料バックアップサービスも付属しています。
グループウェア機能としては、「サイボウズ Office10」が利用できます。
サイボイスはレンタルサーバーのコントロールパネルにて、クリック操作だけで簡単にインストールができます。また、ライセンスについてもコントロールパネル上で発注できます。また、初回60日間は無料で試すことができますので、使用感などを確認した上で本格導入ができますので安心です。
プランは、グループウェアの基本機能とモバイル機能が利用できる「スタンダードコース」と、スタンダードコースの機能に加え、カスタムアプリが利用できる「プレミアムコース」の2つが利用できます。
サイボイスの費用としては、初期費用は無料で、ライセンス料としてスタンダードコースであれば5ユーザーあたり月額2700円、プレミアムコースの場合5ユーザーあたり月額4320円で利用できます。
アイルiCLUSTA+レギュラープラン
アイルiCLUSTA+はGMOグループの「GMOクラウド」が提供しているレンタルサーバーです。「iCLUSTA+」と言われる分散型処理システムを採用していることで、1台のサーバーで一括で処理を行うのに対し、複数のサーバーで分散的に処理を行うため、低価格で安定的な稼働を実現しています。
アイルiCLUSTA+は3つの料金プランを提供しています。月額934円でディスク容量200GBまで利用できる「ミニプラン」、月額1410円でディスク容量400GBまで利用できる「レギュラープラン」、月額2362円でディスク容量600GBまで利用できる「プロプラン」です。運用規模に応じて、プランの変更が可能です。
グループウェアとして「サイボウズ Office10」が利用可能で、コントロールパネルよりクリック操作で簡単にインストールできます。費用としては、初期費用が1万円、基本料金は5ユーザーあたり月額6000円で利用できます。ライセンスを追加する場合は5ユーザー単位で月額3000円です。
料金としては多少割高感はありますが、ビジネスユースで安定的な稼働を重視されているのであれば選択の余地はありそうです。